路上駐車のルール

cars parked along way
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日常生活

ニューヨーク市内では、路上の至る所に縦列駐車している車を見かけます。ゴミが落ちていたり人通りも多かったりするのになぜ皆がこぞって車を停めるのか…これは、看板の指示内容によりますが、多くの場所で駐車料金が無料だからです。

正式な名称はAlternate Side Parking (ASP) と言いまして、詳しい規則はこちらでまとめられています。以下に要点を書いておきますので、どうぞご参考に!


① 路上駐車OKであることを示す看板 (曜日・時間指定あり) その1

上のような看板を見かけた場合、この柱付近の駐車規則は:

  • 月曜日・木曜日」の「午前11時からお昼の12時30分まで」の間については、清掃車が道路の清掃を行うため、この柱より「左側」に駐車してはいけない。

つまり、上記の時間帯以外であれば駐車OKという意味です。

看板をよく見ると、左上の「P」の文字に重ねるようにして「清掃用ブラシ」が描かれています。この「P」と「ブラシ」がセットになっているアイコンを見かけたら、清掃時間を表していると覚えておくと便利です。

ただ、現在はコロナ禍で清掃日を減らしているようで、複数曜日が指定されているときは、その中の最後の曜日にのみ清掃を行っているとのこと。例) 「月曜日・木曜日」→「木曜日」が清掃日。

そのため、現在の駐車規則は:

  • 木曜日」の 午前11時からお昼の12時30分まで」以外の時間帯であれば、この柱より「左側」に駐車しても構わない。

ということになります。


② 路上駐車OKであることを示す看板 (曜日・時間指定あり) その2

似た看板ですが、この柱付近の駐車規則は:

  • 「(月曜日・) 木曜日」の「午前11時からお昼の12時30分まで」の間については、清掃車が道路の清掃を行うため、この通りの端から端まで駐車してはいけない。(=木曜日の午前11時からお昼の12時30分以外であれば、この通りの端から端まで駐車OK)

という意味です。「端から端まで」という内容については、実際の道路・駐車状況を見たら迷うことはないですが、交差点や横断歩道にかかる手前までというパターンが多いように思います。


③路上駐車OKであることを示す看板 (曜日・時間指定あり) + スクールゾーン

複数の看板が組み合わさっている場合もよくあります。この柱付近の駐車規則は:

  • 学校のある日」は「午前7時から午後4時まで」の間については、この柱より「」に「停車」してはいけない。
  • 「(火曜日・) 金曜日」の 午前11時からお昼の12時30分まで」の間については、清掃車が道路の清掃を行うため、この通りの端から端まで駐車してはいけない。

この2点を満たすような場合にのみ、駐車してOKということです。

まとめると、

  • 学校がある日」の「午後4時から翌日の午前7時まで」もしくは、「学校のない日」(※ただし金曜日の午前11時からお昼の12時30分を除く) には駐車OK

という意味になります。

学校のスケジュールにもよると思いますが、「平日の夕方以降から翌朝まで&休日」は駐車OKと覚えておくと良さそうですね。ただ、私だったらこういう場所はちょっと面倒なので、短時間でない限り駐車しないと思います。


④ 路上駐車OKであることを示す看板 (曜日・時間指定あり) + 定期イベント看板

定期イベントが行われる場所では、このような看板が立っていることがあります。この柱付近の駐車規則は:

  • 「(月曜日・) 木曜日」の 午前11時30分からお昼の1時まで」の間については、清掃車が道路の清掃を行うため、この通りの端から端まで駐車してはいけない。
  • 金曜日」の「午前6時から午後3時まで」の間については、ファーマーズマーケット関係者の車以外、この通りの端から端まで駐車してはいけない。

まとめると、

  • 木曜日」の「午前11時30分からお昼の1時まで」、「金曜日」の「午前6時から午後3時まで」以外の時間帯であれば、駐車OK

という意味になります。


⑤ 路上駐車OKであることを示す看板 (一部時間帯が有料)

これまで見てきた白地に赤色の看板に加え、白地に緑色で “〇hour metered parking”と書かれている看板がついている場合、時間制の有料駐車場であることを示しています。この看板の場合は、2時間制ですね。交通量の多い大通りでこのタイプをよく見かけます。

  • 日曜日以外」の「午前7時から午前7時30分まで」は、 清掃車が道路の清掃を行うため、この通りの端から端まで駐車してはいけない。
  • 日曜日以外」の「午前7時30分から午後7時まで」、有料で「2時間以内」の駐車OK

まとめると、

  • 平日・土曜日」は「午前7時30分から午後7時まで」の間は「有料」で「2時間以内」の駐車OK、それ以外の時間帯は無料で駐車OK
  • 日曜日」は無料で駐車OK

という意味になります(合っていますよね?ちょっと混乱しかけます。間違えていたらご指摘ください)。有料の時間帯に駐車する場合は、近くに設置してある機械もしくはアプリで支払いをします。詳しい説明はこちらから。アプリで支払いをする場合には、この写真の一番下に付けてある看板(青地に白色で数字が書いてある看板)のZone番号を入力するよう求められると思うので、チェックしておきます。


⑥ 清掃が休みの日

清掃日が祝日と重なる場合、清掃自体が休みになります。そのため、通常であれば駐車できない日・時間帯にも駐車が例外的に認められます。2021年の清掃お休み日はこちらから。


⑦ 清掃日には必ず車を動かそう!

これまで長々と駐車ルールを書いてきましたが、清掃日に車を動かさないとどうなるのかというと、駐車違反とみなされパーキングチケットを切られてしまいます。私は清掃日の様子が気になって、清掃時間帯より少し早めに自分の車内で待機していたのですが、清掃車に加えてパトカーが複数台出動しているのを確認しました。警官がパーキングチケットを切っている様子も見たので、路上駐車をする場合にはきっちりとルールを守る必要があります。

例えば、清掃時間が「木曜日」の「11時30分から13時まで」と指定されているエリアの場合だと、不思議なことに11時20分頃から駐車してある車の持ち主が続々と集まり始め、いつでも自分の車を動かせるように車内待機しています。清掃車が近づいてきたらその場をさっと離れ、清掃が終わり次第また同じエリアに停め直す、という動作をしている人が多くいました。エリアにもよるとは思いますが、清掃終了時間の13時には戻ってきた車で駐車スペースがいっぱいでした。

ちなみに、清掃車はこんな見た目です。


⑧ 駐車してはいけない場所 (消火栓、ゴミの周り)

路上駐車が許可されている通りでも、消火栓付近とゴミ周りに駐車するのは控えましょう。消火栓については、立っているところの前後15フィート (4.5m) は駐車できません。もし誤って駐車してしまうと、付近で火災が発生した場合、駐車している車の窓が消防隊員によって割られてしまいます (放水時、ホース内の水の圧力を適切に保つため、そうせざるを得ないようです)。

このように、ゴミ袋がまとめて積み重ねてある場所は、収集作業の妨げになるので駐車を避けましょう。収集車の作業時間はエリア・建物によって異なります。夜中に作業が入る場合もあるようなので、一日を通して避けておくのが無難です。


以上がおおまかなルールです。路上駐車に抵抗を感じる場合、ニューヨーク市内には無数の駐車場(管理スタッフが常駐) があるので心配いりません。屋内駐車場についてはまた別の記事を投稿します!