テネシー州ナッシュビル・チャタヌーガ

アメリカ

サンクスギビング休暇は、ニューヨークから飛行機で2時間半のテネシー州ナッシュビルと、そこから車で2時間のチャタヌーガを旅行しました。なぜそこを選んだ?と友人から聞かれることが多かったのですが、ニューヨークからそれほど時間をかけずに行くことができ、観光地でありながら今後そう訪れる機会のない場所を今のうちに見ておきたいという思いがありました。東海岸はいくつも都市を巡ったので、南部の雰囲気を味わってみたかったんですよね。いつも通り、空港でレンタカーを借り (今回はNissanのKicks)、旅行最終日まで頼もしく活躍してくれました。

行った場所 (ナッシュビル):

  • Country Music Hall of Fame and Museum (カントリー・ミュージック殿堂博物館) – カントリー音楽の起源から現在までを楽しくたどることのできる一大スポットです。パネルや映像による解説はもちろん、ミュージシャン本人が実際に使用していたギターや(ギラギラの)衣装を見ることができます。エルビス・プレスリーの改造車(テレビやら冷蔵庫やらが後部座席に取り付けられた豪華な車)や、テイラー・スウィフトの細すぎる衣装は見ものでした。カントリー音楽の起源には、スコットランド・アイルランド系移民が持ち込んだ民謡が大きく影響していると分かり、面白かったです。今みたいにスマホやパソコンはもちろんない時代ですから、娯楽と言えば「歌って踊る」だったんですね。カウボーイ、ヒルビリー、カントリーという用語についても学べました。
  • Vanderbilt University (ヴァンダービルト大学) – 南部の名門校で、創設時に多額の寄付をした実業家コーネリアス・ヴァンダービルトにちなんで名づけられた大学です。夫の友人の弟さんが通っている大学ということで少し親しみがあり、レンガ造りの美しいキャンパスを散歩しました。センテニアル・パークからすぐ近く。
  • Centennial Park and The Parthenon (センテニアル・パークとパルテノン) – ヴァンダービルト生の憩いの場であり、中心にそびえ立つ、ギリシャのパルテノン神殿を模した建築周辺は観光スポット。パルテノン周辺は開けた視界が確保できるよう植樹されていないのが印象的でした。
  • Broadway Bars (ブロードウェイ・バー) – 夜はブロードウェイ沿いにひしめくライブバーを3軒 (The Stage on Broadway, Layla’s Nashville, Bootleggers Inn) はしごしました。ふらっと入り、飲み物を頼めば、あとは好きに音楽を楽しめます。立っても座ってもなんでもOK。カントリーの有名曲を、お客さんのリクエストに合わせて歌っているっぽかったです。年齢関係なく、気分が乗ってきたら踊り出すお客さんがとにかく楽しそうでした。知らない曲ばかりでしたが、歌詞の聞き取りに挑戦し、どうやらTennessee Whiskey (Chris Stapleton)、Rednecker (Hardy) を歌っていることが分かりました。
The Stage on Broadwayは人気店で、他と比べて若いお客さんの割合が高めでした。躍動するお客さんが開放的でとにかく楽しそうでした。
  • Parnassus Books (パルナッソス書店) – つい最近読み終えた小説The Dutch Houseの作者であるAnn Patchettさんが、奇遇にもナッシュビル在住で書店を経営していると聞きつけ、訪ねました。周辺エリアは大きな邸宅も多く、ここがナッシュビルの高級住宅地なのかも?小説家が経営者なだけあってフィクションが充実しており、子ども向けの本も多くありました。

行った場所 (チャタヌーガ):

  • Ruby Falls (ルビー滝) – 予約推奨。ルックアウト・マウンテン内にある地下洞窟と、最奥部にある44mもの高さの滝を見ることができます。化学者であり探検家のLeo Lambertが偶然発見した洞窟で、妻の名前にちなんでRuby Fallsと名付けられたのだとか。担当ガイドが付き、最大で40人弱の塊になってずんずん奥へ進みます。説明を聞いたり、すれ違う別のグループを避けたりする都合で、入場してから退場するまでトータルで1時間以上はかかります。道中の鍾乳石にはユニークなネーミングが付けられており、食べ物系の”Steak and Potatoes”や”Bacon”(本当にそう見えました)、生き物系の”Elephant’s foot”や”Dragon’s foot”、”Donkey”や”Turtle”が目を引きました。
滝の風景はまるでファンタジー。
  • Rock City Gardens (ロックシティー・ガーデンズ) – ルビー滝から車で数分。その名の通り、「岩の庭」を散歩することができます。日中は高所からの素晴らしい眺めを楽しめますし、夜は工夫の凝らされたライトアップを見ることができるようです。単なる一本道ではなく、ひとつの空間のあちこちに道がめぐらされており、「こう繋がっているんだ!」とつい感激させてくれる設計となっています。天気のいい日は7州 (テネシー州、バージニア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、ジョージア州、ケンタッキー州、アラバマ州) を一度に見渡すことができます。

南部料理 – ナッシュビルのPeg Leg Porkerは、巨大なポークリブを楽しむことのできる人気店です。普段敬遠しがちな揚げ物料理も、旅行中ということで思い切って注文。

かなり大きいですが、骨が多いので2人いれば食べられます。サイドのコールスローがおいしかった。

その他メモ

  • テネシー州では、サンクスギビング・クリスマス当日にスーパーや酒屋でのワイン販売が禁止されています (※ビールやサイダーは買えます)。そのため、飲みたい場合は事前にワインを用意しておく必要があります。また、レストランは終日お休みのところが多く、スーパーも午後の早い時間(3時ごろ)に閉めているようなので、注意が必要です。
  • 今回は初日だけホテルに、その後は民泊サービスのAirbnbを利用しました。ホテルに泊まるのとさほど変わらない値段で(あるいはもっとお得に) 素敵なお宅に泊まることができるので、抵抗がなければおすすめです。部屋のオーナーとのメッセージ交換も楽しいですよ。
チャタヌーガでの宿泊。ほどよく静かで、近所には感じの良いレストランがたくさんあり、良かったです。
簡単なキッチン設備がついているのも嬉しいです。テイクアウトした食べ物を温め直したり、お皿やカップが自由に使えてすぐ洗えたりするので助かります。
ナッシュビルでの宿泊。インテリアデザイナーの方のお宅だったので、家具へのこだわりを感じました。宿泊者が記入できるノートを置いてくれていたので、感想を書いてチェックアウトしたところ、とても喜ばれました。
長期滞在だったらお料理もしてみたかったな~

次回の旅行はクリスマスの時期になりそうです。