シカゴ周辺都市観光①

アメリカ

夫が出張でシカゴに行くことになり、せっかくなのでと誘ってもらって私も同行してきました。シカゴには、夫の上司のご兄弟が住んでおられるのと、コロンビア大学在学中に夫がLanguage Exchangeで知り合った友人が住んでいることもあって、その人たちに会いつつ主要スポットを観光しました。

今回の旅程はこのような感じです。

1日目【夫を拾い、上司のご兄弟とお会いする】

夫は別の出張先から上司と一緒にシカゴに来ることになっていました。私は少し前にシカゴに到着しておいて、レンタカーを受け取り、オヘア空港まで夫たちを迎えに行きます。そのまま車で緑あふれるエヴァンストンに向かい、上司のお兄さんのお宅へ (犬が走り回れるほどの広い裏庭に驚きました。着いた頃にはちょうどバーベキューをしておられた)。そこで上司とお別れし、私たちは2時間車を走らせ、予約していたSpring House Innへ。山荘風の宿泊施設で広々使えて良かったです。

今回のレンタカーは、空港でのピックアップではなくkyteというサービスを使いました。アメリカの主要都市にて展開しているレンタカー配車サービスで、現在はボストン、ブルックリン、シカゴ、デンバー、ジャージーシティ、ロサンゼルス、マイアミ、ニューヨーク市、フィラデルフィア、ポートランド(オレゴン州)、サンフランシスコ、シアトル、ワシントンDCが対象です。指定した日時・場所にレンタカーが届けてもらえるとても便利なサービスです。レンタルする日の需要にもよりますが、多くの場合、空港で借りるよりもかなり安くなりますし、空港レンタカーの受付でお馴染みの順番待ち時間もありません。

シカゴで借りる場合、残念ながらオヘア空港はレンタルエリア外なので、エリア内の都合のいい地点を指定することになります。私の場合は、オヘア空港から出ている電車 (Blue Line) に乗り、指定した地点の最寄り駅で降り、kyteのドライバーを待ちました。ほぼ時間通りにドライバーが到着し、免許証の確認をするとすぐにレンタカーに乗ることができました。料金の支払いは予約した時点で済ませているので、煩雑なやり取りもなく本当にスムーズです!

kyteのドライバーとの待ち合わせはBlue Lineが停まるLogan Square駅近くで。待ち合わせまで少し時間があったので、近くの素敵なカフェ Chiqueolatteで休憩。注文すると、Virginia Woolfの言葉を引用したカードを添えてくれて嬉しかった。

kyteのドライバーから、「もう少しで到着しそうです」という連絡があったので、カフェを出て外で待っていると、隣にあるSMOKE SHOPの店員が店から出てきて、「店の中に入って待ったら?外は暑いよ」と声をかけてくれました。日陰を陣取っていたのでそれほど暑くもなく、「もうすぐ車が着くので大丈夫ですよ」と断るも、店員は「いいから入って入って」とのお答え。人生で一度も入ったことのないスモークショップに緊張しつつ、涼しい店内に入らせてもらいました。私が中にいた時間は短かったのですが、「この椅子に座ると良いよ」とか、「水いる?」とか様々な親切をしてもらって、ありがたかったです。最初は邪推して、この商品試してみる?とか勧められたらどうしようと思っていたのですが、全くそんなことはなかったです。ほどなくしてkyteのドライバーが到着し、車を受け取ったのですが、やって来たのは4歳くらいの女の子を助手席に乗せたお父さんだったので、ちょっと面白かったです。親戚の人から車借りるみたいな気軽な雰囲気が気に入りました。

2日目【Indiana Dunes国立公園→Holland→Grand Rapidsへ】

宿泊場所近くにあるIndiana Dunes国立公園 (インディアナ州) を訪ねました。

一番にぎわっているビーチ。

今の時期のメインはミシガン湖と接するビーチのようで、バーベキューセットを持参しているご家族がたくさんいました。訪問した時点ではトレッキングコースが閉まっていたのが少し残念でしたが、砂浜を少し歩きました。海水じゃないので強い塩気がなく、水は透き通っていました。

泳いでいる人もたくさん。タイミングを見計らって、監視員が全員を砂浜に引き上げさせていました。近くには食べ物を買えるスタンドやレストランもありました。

国立公園を早めに引き上げて、次はミシガン州のHollandへ。オランダ系移民が築いた町で、毎年4月終わり~5月初めにかけて15万本のチューリップが咲く’Tulip Time’がよく知られています。今回はその時期ではなかったのですが、アメリカで現存する最古であり現役の風車のある観光名所、Windmill Island Gardensを訪ねました。

園内の橋を渡ると風車DeZwaanがあります。
ガゼボがかわいいです。翌日に結婚式があるようで、園内に飾り付けが行われている最中でした。

入り口を進むと、小さくかわいらしい建物や花々に気を取られ、メルヘンチックな気分になりますね。でも、それだけじゃもったいないので、Visitor Center内で放映しているビデオをしっかり見てきました。風車の歴史や年間の園の様子が紹介されており、面白かったです。

この風車DeZwaanは、1964年にオランダから持ち込まれ、翌年に運転を開始しました。外壁の下半分はレンガ造りで、よく見ると壁面が滑らかなスロープ状になっており、これは雨を壁面に溜めない工夫なのだそうです。この風車の内部では今もなお製粉が行われています (コロナ禍により製粉は一時停止中だそうですが)。内部は5階建てになっており、5階で製粉作業を行い、1階で待機している馬が袋詰めされた粉を外に運び出していたそうです。1階には広めの出入り口が2つありますが、馬による運び出し作業の効率をよくするために作られたとのこと。5階から1階へ袋詰めされた粉を下ろすときに使われるのが風車の力!内部に取り付けられている大きな滑車が回ることで、重い袋を1階まで下ろしているのだとか。袋の上げ下げに使われる空間は、5階で働く作業員にとって階下の人々とやり取りする手段としても活用され、ロープに木靴を取り付け、その中にメモを入れて上げ下ろしをしていたそうです。風車の内部は見学が可能なんですが、3階まではそこそこ広い空間で、4~5階はぐっと狭くなり、はしごで上るようになっています。そんな場所だと、確かに何度も上り下りを繰り返すのは体力的にも時間的にもきついですもんね。そこかしこに見られる工夫に感心しました。オランダは海抜の低さで有名ですが、それは11世紀頃に干拓事業によって国土を拡大していったことに端を発するそうです。どう排水するかが問題となってくるわけですが、風車はその問題の重要な解決策のひとつとなり、さらには製粉業へとつながっていくのだと分かり、勉強になりました。

園内のお土産物屋では、挽かれた小麦粉が販売されていました。旅の序盤なので買わなかったのですが、最終日だったら買っていたかも。珍しいお土産になりそうですよね。ただ、現在は園内での製粉を一時停止しているとのことなので、違う場所で作った物を代わりに置いているのかもしれません。旅の記念に、私はふきんを購入しました。

オランダっぽさを感じるかわいさ。

Hollandを出発し、2日目の宿泊場所へ向かいます。Airbnbで見つけた、Grand Rapidsにある一軒家で、なんとプール&ホットタブ付き。市街地から少し離れたところだからかそれほど高額でなく、お得感がありました。

飛び込み台も付いている大きめのプール。右奥にあるのはバーカウンター、左奥にあるのがホットタブ (温浴設備) です。通りに面していない側に設置されているので気楽に使えました。たまたま家主がいない日だったので、夫と二人で貸し切り状態。
アメリカではなかなか使う機会のない浴槽。温かいお湯に浸かるとやっぱり気持ちいいですね。プール→ホットタブ→プール→ホットタブを延々繰り返せる気持ちよさ。

2日目の終わりは、Grand Rapidsで人気のFounders Brewing Companyへ。写真を撮り忘れてしまいましたが、広い店内で屋外席もたくさんあります。私は薄めのビールが好きなので、年間を通じて出しているSolid Goldを注文しました。なめらかでとてもおいしかったのを覚えています。店内にはショップもあり、お店のオリジナルグッズを買うことができます。楽しい2日目でした。

ここまでで既に長くなってしまったので、旅の後半は別記事にてまとめます。