シカゴ周辺都市観光②

アメリカ

観光の3~5日目はシカゴ中心部で過ごしました。

3日目【夫の友人に会う】

ミシガン州グランドラピッズから車で3時間の距離にあるイリノイ州シカゴまで移動します。2時間以上の運転になるとき、運転は適宜夫と交代で行うようにしているので、さほど疲れもたまらずいい感じです。車で向かう途中、時差は東部時間 (グランドラピッズ) から中部時間 (インディアナ州内を通過するとき) に。1時間分前に戻ることになるので、ちょっとだけ得した気分ですね。

お友達とはお昼を一緒に、ということになっており、シカゴ美術館近くのRussian Tea Time Restaurantに行きました。ランチメニューの他にアフタヌーンティーセットもあり、雰囲気の良いお店でした。お会いしたのは、シカゴ市内で会社員として働きながら日本語を学んでいるアメリカ人のJさん (写真右)と、その彼女で経済学者として大学で勤務している韓国人のSさん (写真右から2番目) です。ベジタリアンメニューやグルテンフリーメニューもいろいろあり、Jさんたちが頼んでいた前菜のVegetarian Assortment Platterがおいしそうでした。夫と私はボルシチやラトケス、ナスのソテーを頼みましたがこちらも良かったです。

食後は、皆で歩いてミレニアムパークへ、写真スポットとして大人気のアート作品The Beanを見てきました。
Jさんからシカゴ美術館のチケットをもらい、期間限定のセザンヌ展を見てきました。美術館の奥にあるシャガールのガラス窓がきれいですね。

Jさんたちとお別れした後は、一旦宿泊場所に (この日もAirbnb) チェックインしに行きました。夜は予定が空いていたので、ジャズを聴きに行ってみようかな?という話に。以前Andy’s Jazz Clubには行ったことがあったので、別のお店を探し、音楽が落ち着いて楽しめそうなWinter’s Jazz Clubへ行くことにしました。

満席というわけではありませんでしたが、事前予約をしていくのが安心です。ステージを間近で正面から見られるVIP席と、ステージ横から見る一般席(General Admission)があります。VIP席は一般席($25前後)+$5程度で買うことができるので、VIP席から早く埋まるようです。

横からだと気楽に見られるかなと思い、一般席を買いました。演者を正面から見られないということを除けば、何の問題もなかったです。
VIP席はこんな感じ。こちらの席の方が人気です。

パフォーマンスをしてくれたのは、4人組のSpider Saloff Quartetの皆さん。ボーカルのSpider Saloffさんはシカゴを拠点に活動するボーカルで、Winter’s Jazz Clubの他にもThe Green MillJazz Showcaseにも出演しているそうです。禁酒法時代のフラッパー的な衣装を身につけ、魔女っぽい雰囲気を漂わせながら次々と歌ってくれました。

全曲は無理でしたが、歌詞を聞き取ってタイトルが分かったものを以下に並べます。

  • The Tale of the Oyster (Cole Porter)
  • It Had to Be You (Frank Sinatra)
  • Someone to Watch over Me (Ella Fitzgerald)
  • Somebody Loves Me (Tony Bennett)
  • Blue Skies (Ella Fitzgerald)
  • You’d Be Surprised (Marilyn Monroe)
  • Honeysuckle Rose (Benny Carter)
  • Makin’ Whoopee (Ella Fitzgerald)
  • s’Wonderful (Tony Bennett)
  • Summertime (Ella Fitzgerald)

有名曲ばかりだと思いますが、初めて聞いた「牡蠣の物語」が面白くてかわいくて特に好きでした。Spider Saloffさんはこの曲を収録したCDも発売しているそうですね。海で過ごしていたひとりぼっちの牡蠣が、シェフに引き上げられ、料理としてレストランのお皿に載せられ、自分を注文した裕福なご婦人方のおしゃべりを聞いてわくわくする…というような内容から始まる曲です。Poor Little Oyster、Lucky Little Oyster、Thrilled Little Oysterと、各スタンザの締めくくりに統一感があるのも良いですね。Spiderさんが歌ってくれた曲でプレイリストを作り、ドライブ中に流そうとずっと思っているのですがまだ実行に移せていません。

ちなみにこちらのジャズバーでは、飲み物だけ注文することができ、食べ物はメニューにありません。その分、音楽を集中して聴くことができるので、その点ではAndy’sよりも落ち着いて観られたかなと思います。私たちはライブの終了後、近くにあるIrishパブのLizzie McNeill’sで食べてから帰宅しました。夜遅くまで開いているので、ライブ後でも十分間に合います。

4日目【ミシガン湖&シカゴ川 Architecture Boat Tour】

Jさんにおすすめされた、Wendella Sightseeing Company主催のミシガン湖&シカゴ川ボートツアーに行ってきました。湖や川を渡りながら、そびえる高層建築物や歴史的な建物についてガイドが楽しく紹介してくれるツアーです (英語のみ)。90分のツアーは、大人ひとりあたり$42、やや短い45分のツアーは$25です。船が出発する30分前から待機列ができ始めますが、参加者がかなり多いのでなるべく早めに列に並んでおくのがお勧めです。ボートに搭乗する際は早い者勝ちで好きな席を確保します。

もっと低価格のツアーもあると思いますが、Wendellaのツアーはガイドのおじさんのトーク力が素晴らしく、とても充実していました。適宜お客さんに質問を振ったり、客席を巡回してくれたりして対応が良かったです。クリアな口調で話してくれますが、スピードはなかなか速いので、事前に建築物やシカゴ川、ミシガン湖について下調べしておくと話を理解しやすくなります。私は、NYにいた頃からよく生活の参考にさせてもらっているMikisshさんのPetit New Yorkに載っていたシカゴ川クルーズの記事をたまたま読んでいたので、Wendellaのガイドの話も楽しんで聞くことができました。Mikisshさんの記事でも書かれていますが、元々はシカゴ川からミシガン湖に向かって水が流れていたのだそうです。ところが、飲料水の調達源であったミシガン湖がシカゴ川からの生活排水で汚染されることが問題となり、その対処法として「水の流れを逆にする」というびっくり解決策が編み出されたのだとか。水の流れを、ミシガン湖からシカゴ川の方向に向かって流すようにする、ということは、シカゴ川からの排水が他州へ向かって流れ込むということであり、流れに流れて最終的にはミシシッピ川を通りメキシコ湾にまで行ってしまいます。この件はシカゴvs.他州との裁判に持ち込まれたそうですが、Wendellaのガイドによると、シカゴ側は裁判員をシカゴの出身者で固め、シカゴに有利な状況を作り出して無理矢理?勝訴にしてしまったようです。なんともアメリカンな面白おかしい(他州にとっては迷惑な) エピソードでした。

出発直後の様子。一番後ろの席を確保したので、写真が撮りやすかったです。
真ん中にある波打つような壁面の高い建物はなんとレジデンス (St Regis)!101階建てで2020年に建築が終了したそうです。イリノイ州出身の建築家Jeanne Gangさんのデザインで、ダウンタウンにあるAquaという別の高層レジデンスも手掛けておられるのだとか。
中央に写っている黄色いキャップをかぶっているのがガイドさん。右に左に次々現れる建築物をどんどん紹介してくれます。写真には収まりきらないくらい迫力のある建築物が続き、飽きません。石やレンガ造りで茶色~黄土色をした歴史的な建築物と、リサイクル素材で作られた黒っぽい、青緑色っぽい現代的な建築物が混在する独特の空間が広がります。

ボートツアーを終えた後は、シカゴ川沿いにあるSmith & Wollenskyへ。眺めのいい席に座ることができました。Tボーンステーキとほうれん草の付け合わせ、ビーツのサラダ、豆のスープを注文しました。どれもおいしい。食べきれなかった分は持ち帰りです。赤いビーツは近所でも買えるんですが、この黄色っぽいビーツはどこで手に入るんだろう?といつも思っています。

この豆のスープも凝った味がしておいしかったです。高級店のスープやドレッシングは、やはり簡単には再現できなさそうな奥深い味がします。

5日目【レンタカー返却、飛行機に乗って帰宅】

レンタカーを借りた場所と同じ場所で返却することにしていたので、荷物を持って待ち合わせ場所へ。kyteのドライバーは少しだけ到着が遅れましたが、スムーズに返却処理をしてくれました。夫と最寄駅からBlue Lineに乗り、オヘア空港へ。2時間半ほどのフライトの後、空港に預けていた車をピックアップし帰宅しました。

自宅の車は、今回ボストン・ローガン空港のエコノミーパーキングに置いていたのですが、屋根付きの立体駐車場で良かったです。預け&引き取りも簡単だったので、今後も利用したいと思っています。

楽しいシカゴ旅でした!