荷物の片付け – 段取り

渡米準備

日本を出国する時点で、それまで住んでいた家を退去する必要がある場合、家の中を空にしなければならないため片付け作業はとても大変です。ペン1本、小物1つ残していくわけにもいきません。我が家はこのような状況でした。渡米半年前【大型家具を処理する】- それまで住んでいた家からマンスリーマンションへ引越し。大型家具の大半はこのときに 実家へ送る / メルカリで売る / 兄に譲る / 処分する のいずれかの方法で自分たちの手元に残らないようにしていました。

渡米半年前~1か月前【アメリカへの荷物の送り方を検討する】ー 実際の作業はなし。引越し業者(日通ヤマト) や国際小包を扱っている日本郵便のウェブサイト、留学・駐在経験者のブログを読んで、どのような段取りで引越しをするのが良いか検討していました。

渡米1か月前~2週間前【荷物の運び方を具体的に決める】- 新型コロナウイルスの影響でアメリカ行きの航空便 EMS・SAL便が停止しているので (2020/08/20現在も) 、荷物は、手荷物として渡米時に持参 / 船便 (日本郵便) で発送 / 実家や兄に預ける / 売る・処分 の方法を取ることに決めました。その準備として、日本郵便の国際小包サービスを利用するために必要な「パウチ」を請求し、ダンボールを購入しました。アメリカはB規格に沿ったダンボールを使用する必要があります。詳しくはこちらのリンクから確認ができます。ダンボールは「ダンボールワン」にてオーダーメイドで作ってもらいました。また、手荷物としてできるだけ多くの物を持ち込むために90Lのスーツケースを購入しました。

渡米2週間前【梱包作業】- 手荷物・船便いずれも、詰められるものから順番に梱包していきます。日本郵便の国際小包(船便)では、食品は送れません。その他にも内容品の制限があるのでこちらを確認しておきましょう。梱包について重要なのは以下です。

使用済みのダンボールを再利用しない - 強度が落ちる。

二重構造になっているダンボールまたは分厚いダンボールを使用する - 輸送時の衝撃に耐えるため。

直接物を入れず、ビニールで包む - 水・湿気の影響、におい移りの防止。

プチプチや緩衝材を惜しみなく使って包む - ケチると割れる。

詰めた荷物に隙間ができるだけ開かないようにする - 破損防止。

最後に封をするときにガムテープを「*」の形に貼る ー 強度がぐっと上がります。が、ガムテープを6つくらい使い切った気がします…。

渡米1週間前~直前まで【船便用ラベル作成】ー 詰め終わったダンボールから、船便発送用のラベルを作成します。私は「国際郵便マイページサービス」を利用しました。新規登録をし、内容品を入力していきます。初めてこの作業をしたのですが、ブログ等で説明をしている人が見当たらなかったため、手探り状態でした。一応なんとかなりました。細かい話になるので、書き方については別記事で上げますが、3つだけ特に重要な点を書いておきます。

総重量は必ずはかり、書いておきましょう - 集荷担当者の負担を減らせます(後述)。

発送するすべてのダンボールの中身の合計額が、20万円を超えないようにしましょう - 超えた場合、別途「通関委任状」の提出が必要になります。詳しくは、こちらの「Q&A 36」を参照してください。内容品の価格設定は低めにしておくのが無難です。私は1箱が20万円を超えていなければいいのだと勘違いしていました。

ラベル入力時に保険をかけることができるようになっていますが、集荷担当者によると「保険はかけない」方が良いそうです。どうやら、保険をかけた荷物はそれなりの頻度で日本に返送されるそうで、保険をかけていないほうが届きやすいのだとか。非常に高価なものを送りたい場合は考えものですが、私の場合は身の回り品程度だったので、集荷担当者のアドバイスに従いました。

ラベルが作成出来たら、プリンタで印刷し、パウチの中に入れてダンボールに貼り付けます。作業終わりのめどが立ったら、最寄りの郵便局に集荷を依頼します。

引越し直前【船便発送】- 指定日に郵便局から集荷担当の人が来てくれます。集荷係の人は玄関口で荷物の受け渡しをすることになっているので (家の中まで入ってこない)、できれば玄関まで荷物を事前に持ってきておくのがスムーズです。集荷担当者がその場で重さをはかり、ラベルに記載している重さと相違がないかチェックします。このとき、総重量の記載がないと集荷担当者が料金計算を行わなければならなくなり、相当な手間になるそうです。今回はラベルにすべて記載していたので、とても喜ばれました。私は14箱もあったので、すべてのチェックになんと1時間(!)かかりました。その場で修正したり、プリンタで印刷しなおしたりしたのでヒヤヒヤしましたが、無事に発送できました。14箱でおよそ10万円ほどでした。

引越し直前【家の退去】ー 船便を送った後に残った荷物は、手荷物 / 日本に残す / 売る・処分 のどれかに分けます。アメリカに持っていきたい食品は手荷物で持参するしかないので、少量のお米、フリーズドライのスープや、だしパックなどをたくさん詰めました (実際はアメリカで買えます)。あとは家の掃除をしつつ、家族に引き取ってもらったり、売ったり捨てたり…。最後の方はもう記憶がないですが、とにかく気合と根性で乗り切りました。

空港で【受託手荷物・機内持ち込み】ー 私たちはデルタ航空を利用しました。23kgまでの荷物が2つ無料で預けられるので、スーツケースを夫と私で2つずつ預け、加えてダンボール2箱を超過荷物として預けました。23kgまでなら1つ200ドルです。詳しくはこちらから。通常の航空便よりも少し安いはず。ただ、現地空港についてからこれらの荷物全てを自分たちで動かす必要があるので、元気じゃないと取れない選択肢かもしれません。私たちは空港のカートやホテルのカートを最大限利用して運び、タクシーはUber XLサイズを頼んで、なんとか新居に到着できました。

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